Watching out for anger and resentments

怒りと恨みは、アルコール依存症者にとって非常に危険な感情です。
怒りや恨みを持つと、誰しも不快感を感じますが、アルコール依存症者は、ビッグブックにも書かれている「ふっと楽になる感覚」を求めて、容易に酒に手を伸ばしてしまいます。

僕自身も飲んでいた頃は、スーパーの列にならぶだけで強烈なイライラを感じ、酒に手を伸ばしていましたし、飲むのをやめたあとも、運転でちょっと腹の立つことがあったことでスリップしてしまったものです。なんでも自分の思うように事が運ばないとイライラしていたのです。

これもビッグブックに書かれていることになりますが、「生きたければ、怒りを手放さなくてはならない。不機嫌や錯乱状態は、私たちには危険である。アルコホーリクでない人間にとってなら、怒りはたまの楽しみのような一種の贅沢なのかもしれないが、アルコホーリクにとっては毒以外の何ものでもない」
普通の人間と違い、我々依存症者にとっては、怒りは生死に関わるのです。

もしかすると、怒りと恨みはどう違うの?という疑問をお持ちのかたもいるのかもしれませんね。私が思うに、怒りは瞬間的にカッとするようなもの、恨みは怒りがいつまでもおさまらず長期化したり、複数の怒りが積もり積もったものです。非常に危険です。うつ病の原因も恨みだとききますしね。

怒りや恨みから生まれる状態として、本には以下が記載されています。あなたにも思い当たるふしがありますでしょうか。

不寛容 気取り 緊張状態 不信 軽蔑 硬直 あてこすり 心配 羨望 皮肉 自己憐憫 疑念 憎しみ 不満 敵意 嫉妬

怒りや恨みを解消する方法として、「どうやって飲まないでいるか」の今までの章に出てきたいくつかの方法が利用できます。
甘いものを口にすること、スポンサーに電話すること、休息をとること、平安の祈りを唱えること、おのれはおのれ・ひとはひとという言葉の意味を考えること。イライラした時は、これらの章を是非読み返してみてください。

そして、やはりきちんと12ステップに取り組むことが重要です。ステップ10の日々の棚卸しや、ステップ11の祈りと黙想を通しての霊的な成長が、怒りや恨みへの対処方法として一番良いのではないでしょうか。

ステップ10では、毎日恨み、恐れ、わがまま、不正直をチェックします。そして、それらが取り除かれるように祈ります。通常、恨みは恐れから生まれます。僕の場合、自分のプライドが傷つけられるのではという恐れが恨みにつながる事が多いです。そして、わがままは通常恨みから生まれますね。不正直は恐れから生じ、さらなる恐れを生むことが多いでしょう。これらは密接に関係しています。
傷つけた相手がいれば、埋め合わせも即座に行います。そうして、恨みや恐れが雪だるま式に溜まって、生きるのが辛くなって酒を飲んでしまう従来の生き方から脱却するのです。

ステップ11では、祈りと黙想を行い、自分なりに理解した神の意思を知ることと、それを実践する力を求めます。このステップでは、日々、欠点が出て人を傷つければ神に赦しを求め、自分自身の意思ではなく、神の意志が行われるように祈るようにしています。

私の経験として、日々ステップ10~11を繰り返し行っていると、自分の意思が行われることに執着しなくなってゆきます。簡単に言うと、自分の思い通りに物事が運ぶことが、自分にとって重要ではなくなるのです。
なぜならば、不正直だったり利己的だったり配慮がなかったりといった欠点だらけの自分の意思は取るに足らないもので、そのとおりに物事が進み、一見満足の行く結果に終わったように見えても、長期的には良い結果に結びついていない事、一見自分の思うように物事が進まなかったときにこそ、実は自分にとって最良の結果に結びついたりするということがわかるようになるのです。そうなると、イライラすることは本当に少なくなりますよ。生きるのが楽になりますし、再飲酒のリスクも減ると思います。

12 Step and me 怒りと恨みにご用心 Click To Tweet